12月9日(土) 第37回修法研修会
「日蓮聖人と祈祷」
日時
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平成29年12月9日(土) 午後2時開講。
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会場
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荒行堂遠壽院
(市川市中山2-3-2)
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講師
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法華仏教研究会主宰 花野充道先生
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講題
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「日蓮聖人と祈祷」
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~ 要旨 ~
「日蓮聖人と祈祷」
家永三郎氏は、日蓮聖人の仏教について、「迷信的性質を帯びた祈祷教的性格は、明らかに思想的な低さを示している」と評している。対して、浅井要麟氏は「真言は国を亡す指弾し、台密は権実雑乱の法として、極力排斥された日蓮聖人の教学に、雑乱仏教の思想が見えることは奇異である」として、それらの遺文を排除して日蓮聖人教学を構築する方向性を示された。
私は、日蓮聖人の仏教における密教的な要素を認め、祈祷についても思想的な低さを示すものではなく、宗教の本質にかかわるものだと思っている。したがって、そのような思想が見える遺文をすべて偽書として排除することについても懐疑的である。
※聴講者から質問を受けながら、日蓮教団における現今の諸問題について一緒に考えていきたい。
講師 花野充道先生プロフィール
1950年 京都府生まれ。
1962年 日蓮正宗総本山大石寺で出家。
1969年 早稲田大学入学。
1973年 早稲田大学卒業。
1975年 立正大学大学院修士課程修了。
1981年 早稲田大学大学院博士課程修了。
無上寺(八丈島)、浄福寺(加古川)、要言寺(行橋)住職を歴任。
2009年 文学博士(早稲田大学)。
2009年 僧籍返上。
2009年 法華仏教研究会の発足、『法華仏教研究』の刊行(現在、24号)
著書 『天台本覚思想と日蓮教学』(山喜房仏書林)
編著者 『シリーズ 日蓮』全5巻(春秋社)