遠寿院

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第34回修法研修会

第34回修法研修会のご案内(2014年12月12日)
「行と教ー法華経の実践から仏教の真髄を問う」
講師 慶應義塾大学講師 正木 晃先生

~ 要旨 ~

 仏教は開祖ブッダ以来、行の宗教である。と同時に、ブッダの教えにもとづき連綿と続いてきた宗教でもある。すなわち、行なくして仏教は成り立たず、教えなくして仏教は成り立たない。
 あらためて指摘するまでもなく、行は精神と身体の深い相関にもとづいて実践されてきた。分かり易くいうなら、精神はいくら精神を駆使してもなかなか変わらないが、身体を変えれば、精神は思いのほか簡単に変わりうるという構造である。
 ただし、歴史をふりかえれば、あるいは仏教界の現状をかえりみれば、行がすべて理想的な状況で実践されてきたとは言い難い。なかには行を強調するあまり、ブッダの教えから明らかに逸脱した事例も少なくない。逆に、ブッダの教えを哲学や思想の領域においてのみ解釈し、身体をともなう行を軽視どころか無視してきた事例すらある。わけても日本の近代仏教学では後者の傾向が異常に強かった。
 仏教の現在と未来を考えるとき、「行なくして仏教なし」は絶対の原則である。しかし、その行はあくまでブッダの教えにもとづいていなければならない。そして、こと日蓮宗の場合、そのブッダの教えとは法華経にほかならない。
 では、法華経にもとづく「行と教」とは何か。この問いこそ、本日の主題である。

講師 慶応義塾大学講師 正木晃先生プロフィール

1953年、神奈川県生まれ。
筑波大学大学院博士課程修了。国際日本文化研究センター客員助教授を経て、現在に至る。
専門は宗教学(チベット・日本密教)。特に修行における心身変容や図像表現を研究。独自のマンダラ塗り絵を考案し、講義に取り入れている。


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中外日報(2014年12月19日)に掲載されました。
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